摂食障害

摂食障害

近年、うつ病と摂食障害の関係についての研究が進んでいます。「うつ病が摂食障害の引き金になっているのでは」という意見もあれば、「摂食障害からうつ病になるのだ」と考える学者もあり…。いずれにしても、両者の間に密接な関係があるのは確かなようです。その証拠に、摂食障害とうつ病の間では、生化学的異常の類似性も高いのです。
具体的には、うつ病の薬である「抗うつ薬」が摂食障害、とくに過食症の患者に効果があることが分かっています。

また、ストレスに反応して分泌されるホルモンである「コルチゾール」が、正常者よりも高い値を示すという点でも共通しているのです。
うつ病や摂食障害でみられる、この「過剰なコルチゾールの分泌」は、脳内の「視床下部」付近の機能が関係していることが分かっています。

視床下部と言えば、多くの身体機能をコントロールしている場所。例えば、ホルモン分泌、体温調整、水・電解質バランス、糖や脂肪の代謝、食欲…等々。これを鑑みれば、視床下部の機能異常が摂食障害と何らかの関係があることは容易に想像できます。

専門家の間では、「長期に渡ってストレス状態が続くと神経伝達物質やホルモンのアンバランスが起こり、その結果として摂食障害が起こるのではないか」という説が有力なようです。
摂食障害にはいくつかの種類があります。おもに拒食症、過食症そして特定不能の摂食障害が挙げられます。これらは、比較的若い年齢層に多く見られる病気で、10代の頃から長いあいだ摂食障害に悩まされている人も少なくありません。

拒食症とは、その名のとおり食べることを拒(こば)むということです。まわりから見たら、どちらかといえばやせているんじゃない?と思うような体型でも本人は太っていると感じて食べ物を食べなくなってしまいます。
そのため、みるみる体重が落ちていきます。そんなにやせているにもかかわらず、とても元気で活発に動き回ることがあるのも拒食症の特徴といえるでしょう。

過食症も摂食障害の一つです。この過食症は拒食症とは反対に食べ過ぎてしまう病気です。とはいっても私たちが一般的に想像する「食べ過ぎ」とはかなり違うものなんです。とにかく限度なく食べ続けるのが過食症の特徴といっていいでしょう。自分でおさえようと思っても手が勝手に動いてしまいます。

食べて、おいしいという感覚はなく、ただ口の中にできるだけたくさんの食べ物を詰め込もうとします。そして、その食べたものをすべて吐いてしまいます。当然これでもかというほど食べるので体重は増えていきます。わかっていても、食べることをやめられない…それが過食症です。

3つ目の種類は特定不能の摂食障害です。これは拒食症と過食症…どちらの摂食障害の基準も満たしていないものを指します。要するにどちらにも完全には分類できないタイプものをいいます。

ここでは「むちゃ食い障害」を取り上げて紹介することにしましょう。この「むちゃ食い障害」はカロリーのとりすぎによって、体重がふえていく病気です。過食症とも似ているように思いますが、「むちゃ食い障害」は一般にもとからぽっちゃりした人に多く見られます。また、拒食症や過食症にくらべて上の年齢の人に発症し、男性が半数近くを占めるのも特徴的です。

身体的な面では便秘がちになるくらいの症状しか出ませんが、カロリーの高いものばかりを好むので肥満とその合併症に気をつけなければなりません。さらに「むちゃ食い」は必ずといっていいほど、家族やまわりの人に隠れて行われます。たとえば、夜中にこっそり冷蔵庫の中のものを食べるとか、一人で部屋にこもって食べるとか…その方法はさまざまです。


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